のぼれ!稚鮎たち

利根川本流にある利根大堰(埼玉県行田市と群馬県邑楽郡千代田町の県境)では、数回にわたる魚道改修により毎年アユとサケの遡上が見られるようになりました(独立行政法人水資源機構 利根導水総合事業所HP)。これに合わせて、平成21年から上州漁業管内でも県の協力により魚道改修が進み、多くの稚鮎が烏川、碓氷川を遡上するようになりました。現在、碓氷川は安中市磯部地区まで、烏川は高崎市榛名地区まで遡上できる状態です。
   

平成22年6月 碓氷川 安中市板鼻堰にて 撮影:三井田進氏

 2012.6.28 昨年末に完成した長野堰魚道で鮎の遡上調査が実施されました。
\(^o^)/上ってます!
  
*提供 群馬県水産試験場 長野堰新設魚道効果調査データ及び写真
採捕年月日: 2012年6月28日
採捕方法: 定置網(袖網付き袋網うけ、俗称:地獄網)を新設魚道出口に設置
採捕時水温: 18.0℃(11:00)
採捕時間: 6時間(11:00〜17:00)
採捕結果: アユ55尾(左岸側23尾、右岸側32尾)
○烏川長野堰 定置網採捕アユ 魚体測定結果(55尾)
  全長(p) 体長(p) 体重(g) 肥満度
最大 14.9 12.5 23.7 12.1
最小 8.2 6.8 3.7 10.5
平均 9.6 8.1 6.3 10.7
写真1 定置網の設置状況
   
写真2 定置網で採捕したアユ(左:左岸側、右:右岸側)
   
   
 2011.12.11 平成23年12月長野堰魚道の本工事が始り、念願の石積み魚道が完成しました。ここを超えると旧榛名町と倉渕町の境にある東京電力発電所まで上ります。これからは沢山の稚鮎がこの魚道を上る姿が見られることでしょう。
 
 
 2011.6.10 烏川には高崎市町屋町に長野堰がありますが、現在ある魚道はうまく機能していないため、平成23年の秋に魚道の改修工事が行われる予定になっています。ただ・・・今年も多くの稚鮎たちが海から上流を目指して上って来ている姿を見ると長野堰でこの勢いを止めてしまうのは残念でなりません。そこで今年(平成23年)のシーズンに間に合うようにと、日本釣振興会群馬支部様のご支援のもと仮設魚道を設置しました。簡易魚道のため台風や夕立などで大雨が降ると流される心配もあり、漁協関係者は空模様をうかがいながら設置したり、外したりの作業を繰り返しています。そんな苦労の甲斐あってか、水産試験場の調査で稚鮎たちが仮設魚道を上っていることが確認されました。 
 
*提供 群馬県水産試験場 長野堰仮設魚道効果調査データ及び写真
写真1:地獄網の設置状況
 
写真2:仮設魚道の上流で採捕したアユ


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